皆さん、こんにちは!
 『東岡崎 居酒屋明月』の藤原です!
 昨日は本当に風が強かったですよね。
 あまりの強風に僕でも歩けなくなっちゃうくらい。
 昼ごろ所用があって康生町にいました。
 ビルの間を吹き抜ける風はあまりにも強すぎて前に進むのも困難なほど。
 用事を済ませ、そのビルから出てくると突風に荷物が引っ張られ前を向けないくらいでした。
 すぐ横を見ると車椅子の初老の男性が道路の真ん中で動けなくなっていました。
 僕の父も晩年は車椅子生活だったので、放っておくことができず、考えるよりも先に体が動いていました。
 風が強すぎて会話が困難なほどでしたが、駆け寄って耳の傍で行き先を尋ねると図書館へ行きたいのだという。
 すぐそこなので僕が押して行きます。
 そう言って車椅子の後ろにつきました。
 強風に押し切られそうになりながら車椅子を押して行くと、また突風が。
 その時僕の足元に紙の束が落ちました。
 僕の手提げから落ちた書類だと思い、慌てて手を伸ばして抑え込みました。
 何枚かの書類は僕の手元から逃げ、風に舞いあがりました。
 風に舞いあがったのは、お札。
 瞬く間に上空まで舞い上がり、はるか遠くに飛ばされて行きました。
 手元に残った、僕の握り締めている書類は車椅子のお爺さんのもので、いくつかの書類と札束。それが薬局でもらう透明な薬袋に収められていました。
 途端に心臓が握りつぶされたように締め付けられ、涙が出るのをこらえました。
 僕の親父もいつもこうして薬袋の中に書類とお金をしまっていました。
 「すみません!」
 僕は絶叫し、近くのマンションのエントランス、風がない場所にお爺さんを移動させ、すぐにとってきますと告げて、手に握りしめた書類と札束をお爺さんの手に戻しました。
 しばらく必死に探すも、風が強すぎたためにあたりには紙ひとつ見つからない。
 近くにいたALSOKの人が一緒に探してくれました。
 「家族の方ですか?」
 「いえ、今そこを通りかかったんです。」
 「私も見ていて危ないと声を掛けようと思ったところだったんです。」
 十分くらい二人で探し回っても結局お爺さんのものらしきレシートが3枚ほどしか見つかりませんでした。
 エントランスに戻るとマンションのフロントの女性がお爺さんのケアをしていてくれました。
 僕はお爺さんに3枚のレシートを手渡し、飛んで行ってしまったお金は見つからなかったと伝えました。
 お爺さんはこの風では仕方がないですと自分に言い聞かせるみたいにひとりごちました。
 僕は何度も謝りました。
 そして強風の中もう一度車椅子を押して図書館へ行きました。
 図書館へ着くとお礼を言うおじいさん。
 僕は恥ずかしくて恥ずかしくてその場を急ぎ足に立ち去りました。
 いったい僕は何をしているのだ。
 たまらなく苦い気持ちになりました。
 結局困らせてしまっただけじゃないか。
 もう一度周辺を探し回りましたが、お金も書類も見つかりませんでした。
 僕は結果がそぐわない時、必ず自身の内面に原因を追究することにしています。
 上から目線ではなかったか。
 はじめからお礼されることを期待していなかったか。
 そのお爺さんではなく、父親の幻影にすがりたかっただけではなかったか。
 でもそれでひどく落ち込むほど僕の心の性能は良くはない。
 只々この事実を深く刻み込む。
 心にしっかりと刃を立てて事実を刻み込む。
 ここが現在の自分の立ち位置なのだ。
 ここからどうして行くのかが、つまり自分であることだ。
 自戒を込めて文章に起こす。
 もしも同じ状況が起きた時、自然にあのお爺さんに寄り添うことができるように。
 甘ったれから脱却して、親父の幻影を追わないように。
 なんていつになくシリアス気取っていますが、結局のところ張り切っているわけです!
(o^-‘)b
イェイ!

[`yahoo` not found]
Facebook にシェア